ニューヨーク流犬のしつけ

ニューヨーカーは犬との暮らしがとても上手だ。どの犬もしっかりとしつけられている。
道行く人に吠える犬などほとんど見たことがない。もしいたとしても、近所の笑いものになるか、
ちゃんとしつけのできない飼い主として少し白い目で見られることになる。

散歩も飼い主ができなければ、ちゃんと人を雇ってまでする。朝になると、
よく犬のシッターたちが、何匹もの種類の違う犬をつれて、
器用にセントラルパークなどを散歩しているのを見かける。

小型犬が地下鉄のなかで飼い主の手提げバックの中からひょこっと顔を出して
すまして乗っているのもよく見る。店の中もよほど張り紙がない限りは連れて入ってくる。
誰も文句も言わないし、迷惑もかけない。
犬好きニューヨーカーたちのスマートな犬との共存だ。

日本では、残念ながらこうはいかないだろう。
人が通るたびに吠える「吠え犬」、
垣根に「手を出さないで下さい」と飼い主が札を下げなければならない「噛み犬」、
人を見ると興奮して飛びつく「バカ犬」なんかが近所に沢山いたのを思い出す。

散歩のリード(散歩紐)をぐいぐい引っ張り、飼い主が引きずられるように走る。
他の犬と道で出会ったりしてしまったら、ピンクの歯茎をむき出してケンカをふっかける。

これに対してニューヨークの犬はリードを引っ張らないようにしつけられている。
「ドッグ・ラン」と呼ばれる、犬を遊ばせる運動場のようなもので遊ばせる習慣があるため、
他の犬と接触することに慣れている。もちろんウンチは持ち帰る。そのまま放置すれば罰金だ。

しかし、おしっこまでは持ち帰れないので、犬の多いアッパーイーストなどはおしっこだらけ。
ドアマンやアパートのスーパー(管理人)が毎日のように道を掃除してくれている。
公共の場ではリードもはずしてはいけない。

飼い主の意識

そして何より「飼い主の意識」が違う。
無駄吠えをさせていては恥ずかしい、人に迷惑をかけない、
汚さないと言うのが常識中の常識になっている。
日本で言う「おりこうさんな犬」が「普通の犬」なのだ。
それ以外の犬を持っている飼い主は、だらしがないとみなされる。
そして何より、犬を愛し自分の家族の一員として育てる。
そのため自然と質の高いしつけ方になる。


前述したように私も自分の犬を娘だと思って育てた。

日本にいた頃も犬を飼っていたが、外につなぎ、しつけもしない、お風呂も入れない、
ご飯に味噌汁の犬飯。それなりに可愛がってはいたけど、
時には「うるせぇ」という感じの飼い方だった。

その犬たちと比べるとニューヨークでの私の愛犬は理想の犬に育った。

彼女が老犬になった時、歩き方も少しおぼつかなくなってきた。
それでも散歩が大好きで朝晩散歩していた。
年をとっても小さくて、まるで仔犬に見えたので、ヨロヨロ歩いていると、
また犬を虐待していると思われるのじゃないかと、びくびくしながら散歩をしていたものだ。

今でもベッドの掛け布団が少し盛り上がっていたり、
ソファのクッションにくぼみができていたりすると、
まだどこかにいるんじゃないかと思ったりしてしまう。あの頃が懐かしい。


今日でちょうど2年が経つ。1月22日が命日だ。
2年前の今日はサングラスをかけて過ごしていた。
情けない話だが、目が腫れてしまったからだ。

今は、すっかり気配を感じなくなった。

いい子だったからもう生まれ変わってまたどこかでかわいがられているのだろう。
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by amedorinewyork | 2009-01-23 01:41 | NY 犬の話

以前犬を飼っていた。

16年前、サウスカロライナで3か月になる犬を新聞の広告でみつけてブリーダーから買った。
当時は珍しいジャック・ラッセル・テリア。

真っ白で目と耳の周りだけ茶色く、散歩が大好きでハイパーな犬だ。
映画「マスク」や人気ドラマ「フレージャー」、日本ではディズニーランドの広告になっていた。

その犬がまだ小さかった頃、一度家のドアを飛び出して隣のアパートに走っていた時に、
「ねずみっ!」と叫ばれたほど小さくすばしっこかった。

この愛犬を犬としてではなく、娘として育てた。ものすごく溺愛した。

しかし、14歳の誕生日の直前に肝臓ガンで急死した。
その悲しみのため、犬は飼えないでいる。
私にとってはあまりにも悲しすぎる出来事だった。

         ◆
 
今日のように雪が降ると思い出すことがある。
ある時2、3日大雪が降って大好きな散歩に行けない日が続いた。

やっと雪がやんで散歩に連れて行くと、大喜びで外を走っていた。
しばらくすると寒くなったのか、足が震えるような仕草を始めた。

それでも、久しぶりの散歩を止めるわけにはいかないと、前へ前へ私を引っ張る。
びっこを引いたように見える感じなので、帰ろうとしたが犬は帰りたがらない。

すると前に通りかかった白人のおばさんが、
「まあ、なんてことしてるの、寒がってるわよ!それでは犬がかわいそうじゃない」
と言ってきた。

そんなことを見ず知らずの人に言われ、少しムッとして、
「この子は散歩が大好きなんだ。寒いけど喜んでるんだよ」
と言い返した。

するとそのおばさんが目を三角にして、
「それはあなたが思ってることでしょ。早く帰りなさい!」
と叱られてしまった。

ニューヨーカーは犬好きで有名だ。

虐待等には非常に敏感で、恐らくこのおばさんもプルプル震える私の犬を見てかわいそうに思ったのだろう。
全くのおせっかいだが、犬や動物を非常に愛護しているニューヨークを象徴する出来事だった。
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<次回へ続く・・・>

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by amedorinewyork | 2009-01-16 02:37 | NY 犬の話